乳酸菌はどこにいる!?体内にも自然界にも生息している!
乳酸菌は腸内環境改善や免疫力向上などの効果があり、健康に欠かせない存在です。
ヒトの体内で活発に活動し、また食品の発酵などにも深い影響を与えています。
では、乳酸菌はどこに生息しているのでしょうか?
結論を言うと、ヨーグルトやチーズなどの発酵食品に含まれているだけでなく、実は植物や海などの自然界にも存在しているのです!
今回は、乳酸菌の生息場所について、解説します。
目次
乳酸菌とは
乳酸菌とは、乳酸を産生する細菌の総称です。
乳酸は、糖類を分解して生成される有機酸で、酸味や腐敗防止の働きがあります。
乳酸菌には多くの種類がありますが、ガゼリ菌・ラクティス菌などは乳酸菌飲料にもなっており、聞いたことがある人も多いでしょう。
※乳酸菌の特徴については以下の記事でも解説しています。
乳酸菌はどこにいる?主な生息場所
乳酸菌は、私たちの体内にも自然界にも広く生息しています。
- 人間の腸内
- 発酵食品
- 植物
- 土壌
- 海洋
以下、主に5つの生息場所について解説します。
①人間の腸内
人間の腸内には、約1000種類の乳酸菌が存在するといわれています。
乳酸菌は、腸内環境を整え、免疫力を向上させるなどの働きがあります。
また、乳酸菌は、腸内でビタミンやミネラルなどの栄養素を産生する働きもあります。(※乳酸菌生産物質と呼ばれます。)
これらの栄養素は、私たちの健康維持に欠かせません。
②発酵食品
乳酸菌は、ヨーグルトやチーズ、漬物、味噌、醤油などの発酵食品に多く含まれています。
これらの食品は、乳酸菌の働きによって、酸味や腐敗防止などの効果があります。
特に日本においては、伝統的に発酵食品を活用してきた文化があり、乳酸菌との関わり合いの歴史は長いです。
③植物
植物植物の根や葉、果実などにも、乳酸菌が存在しています。
乳酸菌は、植物の根に付着して、植物から出る糖類を分解して乳酸を産生しています。
乳酸菌は、植物の成長を助ける働き・植物の根の細胞膜を強くする働きがあるといわれています。
また、果物の表面にも見られ、果実が熟す過程で糖分の発酵を通じて乳酸菌が繁殖します。
④土壌
土壌中においては、乳酸菌は微小な根の間や有機物の分解過程において活発に働き、植物の成長に寄与しています。
特に畑で農作物を作る際には、乳酸菌の有無でうまくいくかどうかが変わることもあります。
土の中では微生物同士の複雑な相互作用があり、そのプロセスが植物を元気に育て、栄養素やうまみを与えてくれるのですね。
⑤海洋
自然界の海洋にも、乳酸菌が存在しています。
乳酸菌は、海水中の有機物を分解して、二酸化炭素や水素などの物質に変化させます。
乳酸菌は、海の環境を保つ効果まであるのですね。
植物性乳酸菌はどこにいるのでしょうか?
動物性乳酸菌は、動物由来の食品や動物の腸内に生息しています。
ここでは、植物性乳酸菌がどこにいるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
植物性乳酸菌は、塩分や酸に強いという特徴があり、以下のような場所に生息しています。
- 食品:漬物、味噌、醤油、納豆、ヨーグルト、チーズ、豆腐、野菜、果物、穀物など
- 土壌:畑、田んぼ、庭、公園など
- 植物:葉、茎、果実、根など
代表的な種類としては、ラクトバチルス・プランタム、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルスなどが挙げられます。
自然界の乳酸菌を採取して増殖することができる
乳酸菌は、土壌や植物、食品などから採取することができます。
清潔な容器に土壌や植物の一部を採取し、容器に水や培地(乳酸菌の増殖に必要な栄養素を含む液体)を加え、乳酸菌を増殖させます。
現代は技術の発展により、清潔な除菌室で乳酸菌を採取して増殖させることが行われていますが、昔の人は自然の知恵でこのようなことを行っていたのですね。
まとめ
今回の記事では、乳酸菌はどこにいるのか?という疑問について解説してきました。
乳酸菌は、私たちの体内にも自然界にも広く生息しています。
これらの乳酸菌は私たちの生活に欠かせない微生物であり、その存在は自然界や体内で重要な役割を果たしています。
本記事を通じて、乳酸菌に対する理解を深め、健康的な生活に役立てていただければ幸いです。