遠赤外線を出す物質とは?セラミックや金属や石だけじゃない

遠赤外線は、健康グッズや暖房器具、調理家電や岩盤浴の石などなど…私たちの生活の中で広く活用されています。

セラミックや金属、石などの素材が「遠赤外線を出す物質」として知られていますが、実はそれ以外にも多くの意外な物質があります。むしろ、私たちの身体からも遠赤外線は出ています。

今回の記事では、代表的なものから意外性のあるものまで「遠赤外線を出す物質」を詳しく解説しました。

遠赤外線を出す物質の基本とは?

遠赤外線は、波長が3μmから1mmの範囲にある赤外線の一種であり、特に温度が高い物質から多く放射されます。その他、温度が同じ場合でも物質の種類や表面状態によって放射量が異なります。

遠赤外線は、物質の分子振動を促進することで熱を発生させるため、特に高分子物質や水分を含む物質に対して効果的です。

遠赤外線を出す物質の具体例は?

遠赤外線を出す物質には、さまざまな種類がありますが、特に以下の物質が代表的です。

セラミック

セラミックスは、遠赤外線を効率的に放射する特性があります。特に、焼成されたセラミックは、100度以上に加熱されることで遠赤外線を発生させることができます。この特性により、暖房器具や調理器具に広く使用されています

金属

一般的に金属は遠赤外線を効率的に放射することができません。金属は電子が多く、電磁波(遠赤外線)を反射する性質があるため、加熱する際にはあまり効果的ではありません。特に、金やアルミニウムなどの導電性の高い金属は、遠赤外線を反射しやすいです。

石(天然鉱石)

トルマリン、ゲルマニウム、麦飯石、ラジウム鉱石は、自然界の石で、遠赤外線を放射する性質があります。その遠赤外線放射能力を活かし、健康器具や美容製品、調理器具など、様々な分野で活用されています。ただし、ラジウム鉱石は微弱な放射線を含むため注意が必要です。

木炭

木炭は、炭素を主成分とし、遠赤外線を多く放射します。木炭は、特に熱を蓄える能力が高く、加熱された際にその熱を長時間保持することができます。この特性は、調理や暖房において非常に有用です。

 プラスチック

プラスチックは、高分子物質であり、遠赤外線を良く吸収し、また放射する特性があります。特に、エポキシ樹脂やウレタン樹脂などは、遠赤外線との相性が良く、加熱や乾燥に適しています。

以上、これらの物質は遠赤外線放射の「定番」として広く認知されています。

簡単に言うと、「熱いものは遠赤外線をたくさん出す」ということです。水もお湯になれば湯気を出し、木も燃えれば熱を発するように、温度が上がることで遠赤外線の放出量が増えます。

あなたからも出ている!遠赤外線は絶対零度以外の物質から放射される

遠赤外線は絶対零度(-273.15℃)以上の温度を持つすべての物質から放射されています。これは、物質の原子や分子が熱運動を行うことによって発生するためです。したがって、地球上のほとんどすべての物質は、温度に応じて異なる強さで遠赤外線を放出しています。

温度が高いほど放射される遠赤外線のエネルギーも増加します。例えば、岩盤浴などの施設では、ゲルマニウムなどの石を温めることで遠赤外線を放射し、これが人体に吸収されることで健康効果が期待されるのです。

人体は約9μmの波長の遠赤外線を放出しており、これは体温に関連しています

なお、絶対零度の場合は原子や分子の振動が完全に停止し、電磁波の放射もなくなります。しかし、これは理論上の状態であり、現実的には達成不可能です。

【まとめ】遠赤外線を出す物質を活用して生活を快適に

この記事では、「遠赤外線を出す物質とは?セラミックや金属や石だけじゃない」というテーマで、意外な物質が遠赤外線を放射していることについて解説してきました。

セラミックや金属、石だけでなく、水や木材、食品、繊維など、私たちの身の回りには多くの物質が遠赤外線を放射しています。これらの物質が放射する遠赤外線は、暖房、調理、健康・美容など、私たちの生活に様々な形で役立っています。

遠赤外線は、目に見えない光ですが、私たちの生活に深く関わっていることがお分かりいただけたかと思います。この記事を通して、遠赤外線をより身近に感じていただければ幸いです。

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