うどんは腸に悪い?消化にいいというのは嘘!?
うどんは柔らかく、消化に良いため、胃腸への負担が少ない食べ物とされています。しかし、腸活の専門家の間では「うどんは腸に悪い」という意見もあります。
本当にうどんは腸に優しいのでしょうか?それとも、消化に良いというのは嘘で、腸内フローラを悪化させるのでしょうか?
この記事では、うどんの消化や、腸への影響について解説しながら、「うどんは腸に悪い」という話題の真相に迫ります。さらに、腸に優しくうどんを楽しむためのコツもご紹介します!
目次
うどんが「腸に悪い」と言われる理由とは?
「うどんは消化がいいから体にやさしい」とされる一方で、腸内環境にはマイナスの影響がある場合があります。
その主な理由3つを見ていきましょう。
① 小麦粉に含まれるグルテンが腸に負担をかける
うどんの主原料である小麦粉には、グルテンと呼ばれるたんぱく質が含まれています。
このグルテンは、消化されにくく、腸の粘膜に負担をかけることがあります。
特に以下のような人は注意が必要です。
特徴 | 具体例 |
---|---|
グルテン不耐症 | グルテンを消化しづらく腸が炎症を起こす |
過敏性腸症候群(IBS) | 腸の不調がグルテンで悪化する |
こうした場合、うどんが腸の不調や腹痛、下痢を引き起こす原因になることがあります。
② 消化吸収が速すぎて腸内環境が乱れる可能性
うどんは高GI食品で、糖質の吸収が非常に速いのが特徴です。
そのため、すぐにエネルギー源になりますが、急激な血糖値の上昇が腸内環境を乱す原因になることも。
血糖値が急上昇すると、腸内に棲む善玉菌が減少し、腸内フローラのバランスが崩れやすくなります。
③ 食物繊維不足で便秘を引き起こしやすい
うどんは食物繊維がほとんど含まれていないため、腸のぜん動運動が低下しやすくなります。これが便秘の原因になることも。
うどんと他の主食の食物繊維量を比較すると、以下の通りです。
食品(1人前) | 食物繊維量 |
---|---|
うどん(1玉240g) | 約2.4g |
玄米ごはん(150g) | 約2.6g |
全粒粉パン(2枚) | 約4.0g |
上記の表のように、うどんは他の主食に比べても食物繊維が少ないことが分かります。
腸活を意識する人には、食物繊維が大事な栄養素です。
「うどんは消化がいい」って嘘なの?
うどんが「消化にいい」と言われる理由は、以下の2つにあります。
結論としては、消化がいいのは嘘ではないですが、腸に悪い影響を及ぼすこともある…というメリット・デメリット両側面が存在します。
①うどんは消化が良い側面もある
うどんは、水分が多く、柔らかい食感が特徴です。
小麦粉で作られるうどんは、炭水化物(糖質)が主成分であり、エネルギー源として体内で分解されやすい特徴を持っています。また、茹でることで柔らかくなり、胃腸への物理的な負担が軽減されるため、消化がスムーズになると考えられています。
また、たんぱく質や脂質が少ないため、胃腸にかかる負担が軽く、病気や体調不良時の食事としてもうどんがよく選ばれるのです。
② 消化にいいからこそ腸内環境にはマイナス?
一方で、前述の通り、うどんの消化の速さが問題になることもあります。
消化が速いということは、それだけ腸での栄養吸収も短時間で終わるため、腸内細菌のエサとなる食物繊維が不足しがちです。
- 糖質が多い:うどんは炭水化物(糖質)の塊とも言えます。過剰な糖質摂取は腸内で悪玉菌を増やし、腸内環境を乱す原因となる可能性があります。
- 食物繊維が少ない:精製された小麦粉から作られるため、不溶性・水溶性食物繊維の含有量が非常に少なく、腸内細菌へのエサ(プレバイオティクス)として不十分です。
上記2つの要因から、うどんばかりを頻繁に食べていると便秘や腸内フローラ(腸内細菌叢)の乱れにつながる可能性があります。
胃ではスムーズに処理できても、腸内環境には悪影響を及ぼす可能性があります。「消化によい=腸によい」と思い込むことには注意が必要です。
腸を汚す可能性があるうどんの食べ方
うどん自体の影響に加えて、以下のような食べ方は腸への負担をさらに増加させる可能性があります。
- 過食:一度に大量のうどんを食べることで、消化器系に負担がかかります。
- 油っぽい具材との組み合わせ:天ぷら、油揚げなどの油っこい具材を多く食べると、消化に時間がかかり、腸内で悪い発酵が進む可能性があります。
- 辛い調味料の過剰使用:一味唐辛子や七味唐辛子を多用すると、腸を刺激し、過敏性腸症候群などの症状を悪化させる可能性があります。
腸にやさしいうどんの食べ方と注意点
一方、食べ方を工夫すれば腸への負担を軽減できます。
うどんだけを食べると食物繊維が不足し、腸内環境が乱れやすくなります。そのため、腸内フローラを整える効果のある食物繊維や発酵食品と一緒に摂るのがおすすめです。
おすすめの組み合わせ例
うどんの種類 | 腸にやさしい組み合わせ |
---|---|
温かいうどん | わかめ・とろろ昆布・きのこ(食物繊維) |
冷やしうどん | 納豆・めかぶ・おろし生姜(発酵食品) |
釜揚げうどん | すりごま・オクラ・長芋(腸活食材) |
うどんに不足しがちな栄養素を補うことで、腸への負担を和らげ、腸内環境を整える効果が期待できます。
また、よく噛まずに食べると胃腸への負担が増大し、消化不良を引き起こすことがあります。つるっと食べられるうどんでも、なるべく「一口30回噛むこと」を意識して、ゆっくり食べることを心がけましょう。
まとめ
今回の記事では、うどんが腸に悪いと言われる理由と腸にやさしくうどんを楽しむための工夫について解説してきました。
うどんが「消化に良い」というのは嘘ではないものの、グルテンや食物繊維不足が原因で腸内環境に悪影響を及ぼすことがあります。
そんなうどんも、例えば、食物繊維が豊富なわかめや納豆、発酵食品と組み合わせることで栄養バランスを整えられます。
腸に優しい食事を意識しながら、美味しいうどんを健康的に楽しみましょう!