キムチの乳酸菌はどこから来る？なぜ発酵するのか解説

キムチは世界中で人気の発酵食品ですが、その魅力の一つは腸活効果があることです。

乳酸菌が豊富なキムチは腸内環境を整え、健康や美容に良い影響があるため、韓国美女だけでなく、世界中で注目されています。

ところで、キムチの乳酸菌はどこから来るのでしょうか？また、なぜ白菜と唐辛子でキムチは発酵するのでしょう？

この記事では、キムチの乳酸菌の由来や発酵の仕組みについて解説します。

キムチの乳酸菌はどこから来る？

キムチに含まれる乳酸菌は、材料そのものや製造環境に由来しています。

ヨーグルトのように乳酸菌を人工的に添加するイメージが一般的ですが、キムチの乳酸菌は材料そのものや自然環境から由来しているのです。

以下4つ要素を、詳しく見てみましょう。

①原材料由来の乳酸菌

キムチの主要な原材料である白菜や大根などの野菜には、自然に乳酸菌が付着しています。

これらの乳酸菌は、野菜が育つ過程で土壌や空気中から付着したものです。また、キムチの調味料として使用されるニンニクやネギなどの香辛料にも乳酸菌が含まれています。

②塩や唐辛子などの調味料

キムチに使用される塩や唐辛子も、微量ながら乳酸菌を含んでいます。

特に塩は、悪玉菌の増殖を抑え、乳酸菌が増えやすい環境を作る働きがあります。

③環境由来の乳酸菌

キムチの製造過程で、環境中から自然に乳酸菌が付着します。

これには、製造環境の空気中に存在する乳酸菌や、製造器具に付着している乳酸菌などが含まれます。

伝統的なキムチ作りでは、この環境由来の乳酸菌が重要な役割を果たしています。

④発酵過程で増殖する乳酸菌

キムチの発酵が始まると、既存の乳酸菌が増殖し、新たな乳酸菌が生成されます。

この過程で、キムチに特有の乳酸菌叢（そう）が形成されていきます。

発酵の進行に伴い、乳酸菌の種類や量が変化し、キムチの風味や栄養価に影響を与えます。

キムチが乳酸菌で発酵する仕組み

キムチが乳酸菌を増やしながら発酵するのは、特定の条件が整っているからです。

その仕組みをステップごとに解説します。

塩漬けによる乳酸菌の増殖

キムチの製造過程では、まず白菜を塩漬けにします。

この工程で、白菜の細胞内の水分が外に出ると同時に、悪玉菌の活動が抑えられます。

一方で、乳酸菌が増えやすい環境が整います。

乳酸菌が糖分を分解して乳酸を生成

次に、キムチの材料に含まれる糖分が乳酸菌のエネルギー源となります。

乳酸菌は糖分を分解して乳酸を生成し、キムチの独特な酸味を生み出します。

発酵による保存性の向上

乳酸菌が乳酸を作り出すことで、キムチの酸性度が高まり、腐敗菌や病原菌が増殖しにくくなります。

この作用によって、キムチは長期間保存が可能になります。

その他、乳酸菌の発酵効果によって、風味が豊かになったり、ビタミンやミネラルなどの栄養価が高まったりします！

キムチの乳酸菌がもたらす健康効果

キムチに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整える働きがあり、さまざまな健康効果をもたらします。

以下にその代表的な効果を紹介します。

腸内環境を整える

乳酸菌は腸内で善玉菌として働き、悪玉菌の増殖を抑えることで腸内環境のバランスを保ちます。

これにより、便秘や下痢といった腸のトラブルを軽減し、スムーズな排便をサポートします。

免疫力の向上

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、全身の免疫機能に大きな役割を果たします。

キムチに含まれる乳酸菌を摂取することで腸内環境が改善され、免疫力が向上することが研究で示されています。

美容効果

腸内環境が整うことで、肌荒れが改善したり、代謝が促進されたりするため、美容効果も期待できます。

キムチを定期的に摂取することで、内側から美しくなることが可能です。

まとめ

今回の記事では、キムチの乳酸菌はどこから来るのか、なぜ発酵するのかについて解説しました。

結論としては、材料である野菜や調味料、製造環境が由来となっています。

発酵の過程で乳酸菌が活発に働き、キムチ特有の酸味や保存性の高さが生まれます。また、キムチに含まれる乳酸菌は腸内環境を整え、免疫力向上や美容効果など、さまざまな健康効果をもたらします。

日常の食事にキムチを取り入れることで、発酵食品の腸活パワーを手軽に摂取することができます。ただし、食べ過ぎには注意が必要です。

適量を意識して、バランスの良い食事に役立てましょう。あなたの腸内環境が整えば、健康だけでなく日々の生活もより快適になるでしょう。

なお、乳酸菌は熱や酸に弱いため、体内にダイレクトに効果を発揮する「乳酸菌生産物質」を摂取するのもおすすめです。