遠赤外線の波長は何μm？近赤外線との違いも解説

遠赤外線と近赤外線は、どちらも赤外線の一部ですが、その波長や特性には大きな違いがあります。

遠赤外線は健康や美容、暖房器具などで、近赤外線は産業や医療分野で広く活用されています。

今回の記事では「遠赤外線の波長は何μmか？」というテーマを中心に、近赤外線との波長の違いや、それぞれの特徴について解説いたします。

遠赤外線の波長は何μm？

遠赤外線とは、電磁波の一種です。

赤外線の中でも特に長い波長を持つ領域に分類されます。以下の表のように、赤外線は波長によって3つに分けられます。

上記のように、遠赤外線の波長は3μm（マイクロメートル）から1000μm（1mm）の範囲です。

ちなみに、遠赤外線は様々な物質から自然に放射されており、例えば地球上のすべての生物も低いエネルギーの遠赤外線を放出しています。

遠赤外線の波長による素晴らしい効果とは？

赤外線の波長によって、物質がどの程度熱を吸収するかも異なります。

遠赤外線の大きな特徴は、物質を温める効果があることです。波長が長いため、物質に吸収されやすく、その振動を促進することで熱エネルギーを発生させます。特に、遠赤外線は水分を多く含む物質や有機物との相互作用が強く、温める際に効果的です。

また、遠赤外線は人体にも深く浸透する性質があるため、様々な暖房器具や健康グッズに利用されています。体を温めることで血行を促進し、新陳代謝を活発にする効果も期待されています。

遠赤外線と近赤外線の特性や効果の違いは？

遠赤外線の波長と、その効果について上述しましたが、近赤外線はどうなのでしょうか？

違いを比較してみましょう。

物質への浸透性

• 近赤外線：波長が短いため、物質への浸透力が比較的高い。皮膚や筋肉などの生体組織に数ミリメートルから数センチメートル程度浸透することができます。
• 遠赤外線：波長が長いため、物質表面での吸収が主となります。ただし、この表面吸収が効率的な熱変換を可能にしています。

熱作用の違い

• 近赤外線：急速な加熱が可能で、物質内部まで熱を伝えやすい特性があります。
• 遠赤外線：緩やかな加熱効果があり、物質表面で熱に変換されやすいため、均一な加熱が可能です。特に、「育成光線」と呼ばれる波長帯（8～14μm）は、生体に心地よい温熱効果をもたらすとされています。

まとめ

今回の記事では、遠赤外線の波長範囲や特徴、近赤外線との違いについて詳しく解説しました。

要点をまとめると、以下の通りです。

• 遠赤外線の波長は3〜1000μmで、特に4〜25μmが有効活用される
• 遠赤外線は物質に吸収されやすく、熱エネルギーとして利用される
• 近赤外線との違いは波長や用途にあり、近赤外線は透過性が高く通信やセンサーに使われる

赤外線技術は今後もさらに発展し、私たちの生活に様々な形で貢献していくことでしょう。

その基礎となる波長の違いと特性を知ることで、技術の進歩をより身近に感じることができるはずです。

株式会社クレネージュは、遠赤外線を身に着ける最新技術の研究と商品化を進めています。疑問点はお気軽にお問い合わせください。